取り寄せ不可
◆第六句集
水底に欠茶碗あり蜷の道
私たちは果てを知らない無辺世界に危うく浮かぶように日常を営んでいる。無辺より来たって今在るものは、いつか無辺に消え去る。その過程で偶々出会えた物や心の端正な姿を、俳句の形に残しておきたい。
(著者)
◆自選十二句
雪になりさうと二階の妻降り来
光源は太陽一つ初景色
水底に欠茶碗あり蜷の道
三鬼忌や男もつかふ針と糸
火の影を踏む白足袋や薪能
大皿に松風吹けり初鰹
人の顔みな百合めきぬ終電車
写真?ぐやうに八月また終る
大阪にアジアの雨や南瓜煮る
ガラス戸にじぶくる蜂や花八手
かあさんと墓を呼ぶ父冬日差す
終りなく雪こみあげる夜空かな
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