社会は多数の個人の集団であり、各個人の振る舞いが、都市の構造、集団行動、格差社会、合意形成や噂の伝播などの社会現象を引き起こす。社会物理学は、集団における個々の要素の行動をモデル化し、物理学的視点から社会現象の示す普遍的性質を明らかにする学問領域であり、20世紀末から急速に発展している。
本書は、この最新の学問領域「社会物理学」で用いられる理論と手法およびこれまでの成果を系統的にまとめた成書である。各章で取り上げる話題は都市の形成からSNSまで多岐にわたる。これら社会現象の問題点の整理を行った後、現在までに明らかにされている知見を紹介し、最後に今後の課題を説明して、これまでの研究から将来の研究の方向性を見通せるように構成されており、この分野を専攻しようと思う初学者には必読の教科書である。
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