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石牟礼道子、茨木のり子、島尾ミホ、田辺聖子、辺見じゅん……。
不朽の名作を生んだ9人の女性作家たち。
唯一無二の父娘(おやこ)関係が生んだ、彼女たちの強く、しなやかな生涯。
『狂うひと』『原民喜』『サガレン』など、話題作を発表し続けるノンフィクション作家が紡ぐ、豊穣たる父娘の物語(ナイン・ストーリーズ)。
目次
・渡辺和子
目の前で父を惨殺された娘はなぜ、「あの場にいられてよかった」と語ったのか?
・齋藤 史
二・二六事件で父は投獄された。その死後、天皇と対面した娘が抱いた感慨とは――。
・島尾ミホ
慈愛に満ちた父を捨て、娘は幸薄い結婚を選んでしまい、それを悔い続けた……。
・石垣りん
四人目の妻に甘えて暮らす、老いた父。嫌悪の中で、それでも娘は家族を養い続けた。
・茨木のり子
時代に先駆けて「女の自立」を説いた父の教えを、娘は生涯貫いた。
・田辺聖子
終戦後の混乱と窮乏のなかで病み衰えた父の弱さを、娘は受け入れられなかった。
・辺見じゅん
父の望む人生を捨てた娘は、父の時代――戦争の物語を語り継ぐことを仕事とした。
・萩原葉子
私は、父・朔太郎の犠牲者だった――。書かずには死ねないとの一念が、娘を作家にした。
・石牟礼道子
貧しく苦しい生活の中でも自前の哲学を生きた父を、娘は生涯の範とした。
・「書く女」とその父 あとがきにかえて
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