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名前を呼び合うそれだけで二人は強くなれる。
毒矢で襲撃された事件を機にエリナが、アルヴィスへの好意を自覚する一方、アルヴィスは首謀者リリアンと面会し、自分勝手な主張に異性への不信感を深めていた。
だが、彼の頑なな心をエリナの素朴で純粋な想いが、ゆるやかに、少しずつ、解きほぐしていき――
「少しだけ……時間をください。エリナ嬢」
絆を深め始めた二人だったが、女神と契約した神子(アルヴィス)を周辺国が放っておくはずもなく……。
〝名前〟で呼び合うという小さな一歩を踏み出した二人の周囲に不穏な思惑が漂い始める、第三幕。
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