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ヒトは各個人特有の顔面構造をもっている。
治療においてはその成長に合わせて、適切な分析値・数値を駆使して成長予測を行い、早期に機能障害を除去する。そして各個に最適な治療法を構築して、顔面口腔の個人正常を獲得することを治療目標とする。
著者は専門開業当初より反対咬合の治療のための資料を収集してきた。セファロ上での鼻上顎複合体の成長を観察し、鼻呼吸の回復、鼻気道の確保を考え、小児科や耳鼻咽喉科の専門医との連携など、現在に至るまで治療と並行して研究と学会発表を続けてきた。
本著では、顎顔面の「機能と形態」の成り立ち、環境因子による変化、および耳鼻科治療、矯正治療による変化の過程を、矯正医の視点から鼻呼吸機能に焦点を絞り、比較検討することで、著者の臨床を通した「機能と形態」についての考え方を示している。
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