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松本、清水、神戸、鹿児島…彼女たちは何を目ざしたのか?
長野県松本市の住宅街で8月の白昼、火事が発生。住人の上条貞彦夫婦と住み込みのお手伝いが焼け出された。放火の疑いが濃厚だった。捜査の結果、付近の防犯カメラに映っていた初老の男に容疑がかかる。一方、観光で松本を訪れていた男が、泊まっている宿の名前も場所もわからないと、交番に保護された。自分の名前すら思い出せないという。その男が防犯カメラに映っていた男によく似ているとの情報を得た、松本署の刑事・道原伝吉の捜査が始まった! 静岡市清水区に住む味川星之助と断定されるが、味川は認知症を発症しており、自分の行動を覚えていないことが判明する。やがて、日本平で味川の刺殺体が発見された! かつて、味川の父親が疎開していた松本郊外の家が二度にわたって放火された事実を掴んだものの、道原たちの捜査は暗礁に乗り上げる…。
会心の書下ろし長篇ミステリー。
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