戒厳令下の編集者
一九六〇年、ようやく釈放された蔡焜霖は幼馴染の「きみこ」と再会し、結婚する。「前科」のために就職にも苦労したが、やがて漫画雑誌の編集者となると、新たなアイディアを次々と実現し、児童雑誌『王子』を創刊するなど八面六臂の活躍をみせる。だが、その陰には常に「人より一〇年出遅れている」という思いがあった。
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