特集:フローティングラインで釣る中禅寺湖
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フライフィッシングというスポーツを楽しんだ人は、すでに明治時代の日本に存在した。しかしそれは特権階級に属するごく一部の人たちにすぎなかった。
フライフィッシングがこの国の庶民に受け入れられ、広がり始めたのは約50年前、1970年代前半くらいからになる。右も左もわからなかった当初は、外国から講師を招くことも多かった。フライフィッシングの保守本流、主に川や湖の鱒釣りを楽しむ人々が各地に増えていくと、その土地なりのスタイルを獲得し、定着した。この普及期に、外国ではフライフィッシングを海に持ち出す動きが加速し、海に囲まれた我が国でも、ショアやボートからのフライフィッシングが盛んになってきている。
わずか半世紀であるが、そこには埋もれた歴史が眠っている。本誌はそれを発掘する。またこのスポーツは、一口に括れないほどの多様性を獲得している。本誌は変わりつつあるフライフィッシングの様子を伝えたい。
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