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【特集趣旨】
「カルチュラル・コンピテンシー」は、異なる価値観、信仰、慣習、生活があることを前提に、主にソーシャルワーカーたちの間で用いられてきた言葉です。
個人が、文化・言語・人種・階層・民族的背景・宗教・その他の多様性を持つ人々に敬意を持ち対応していくそのプロセスは、医療領域だけでなく、文化的な価値や実装力を軸に展開される新たなビジネスの構想、地域資源を生かしあう生活圏とそのローカリティの涵養など、社会の中でより広く活かされていく発想であると私たちは考えています。
行きすぎた利益追及のゼロサムゲームで結果的にマーケットを干上がらせるのではなく、持続的に磨耗せずに市場を育てて行く方法はないのか?人間の営みにはまず「文化」が前提として存在し、そのユニークネスこそが不可欠ではないのか?サービス提供では、サービスを受ける側への文化理解が必要であり、尊重されるべきではないのか?そして既存のものを捉え直し、育てることで時代の流れに風化することのない営みの循環をつくり育てることの重要性。
これらに焦点を当て取材した内容から新たな文化経済を生み出す方法知を探ります。
●目次
・コンピテンシーを育て、コンピテンシーが育てる世界に向けて 花井優太
・世界が抱える資源問題を解決する Spiber株式会社
・地域課題を事業化する ヤマガタデザイン株式会社
・市民とともに育つアートセンター 山口情報芸術センター
・創造性を民主化する sitateru株式会社 / VUILD株式会社
・デジタルノマドが作る新しい世界地図 武邑光裕
・生活圏に入り込む 株式会社良品計画
・地域が育てた美意識を掘り起こす 一般社団法人 富山県西部観光社 水と匠
・文化的生産を持続させる .science Inc./株式会社てしま企画
・民主主義の基盤としての文化 秋野有紀
・まち全体を「生きた学びの場」に育てる 兵庫県芸術文化観光専門職大学 / 城崎国際アートセンター / 豊岡演劇祭
・復興を捉え直し、生活を創出する 株式会社ワンテーブル
・市民の心に小さな変化を起こす 八戸市美術館
・ダイバーシズムからトランスカルチュラリズムへ オードリー・タン
・自己実現から自己「超越」へ 広井良典×花井優太
・アートで育むプログラミング思考が社会を変える 脇田 玲×鷲尾和彦
・不確実な社会で生きるストリートの知恵 小川さやか×花井優太
・コモンズをデザインするルール 水野祐×花井優太
・なぜ今、「カルチュラル・コンピテンシー」か 鷲尾和彦
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