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本邦初のeバイクに関する読み物(ムック本を除く)で、全編にわたって、筆者の軽妙な語り口が読み手を飽きさせない。山奥にある秘密の渓流釣り場に誘われた筆者が、必要性に迫られてやむを得ず購入を決めたMTBだったが、真剣に検討するほどに、自分に必要なのは通常のMTBではなく、eバイクであることがわかってくる。試しに近所の自転車店で借りたeバイク(e?MTB)で奥羽山地にある廃道を上ってみて、その機能と性能に驚き、坂を上ることが楽しいという不思議な経験をして、購入を決断する。(以下本文より)……好き嫌いはあるにせよ、ロードバイク、MTB共に上りは苦しくて、その報償として下りのラクチンさと爽快感が与えられている。けれども、eバイクには上る楽しみがある。上りも下りも楽しいのだ。そんなのおかしい、ズルいという旧来的な発想は分かる。一般的に、棚からぼた餅とか、ぬれ手で粟とか、年末ジャンボの3億円当選とか、降って湧いた遺産相続とかに代表される不労所得はどこかしら正当ではない報酬として軽く扱われる。そこに人生の本質はない、といった文脈で。地球上に生まれ落ちた生物が生き延びるためには、働かなくてはならないことになっているのだ。eバイクのラクチンな上りは、まさしくその不労所得に当たる。上りも下りも、どちらとも楽しいという状態は、どこかしら生物界のおきてに逆らっている気配があるのだ(中略)。そこで質問だ。では、なぜeバイクは上りが楽しいのか? この質問への正確な答えを私はいまだ耳にしたことがないが、ここに私なりの回答がある(後略)。
筆者の実際の購入に至るまでのモデル選定の迷い、紆余曲折が面白おかしく語られ、これからeバイクを買おうとしている人にとって打って付けの読み物となっている。また筆者は『自転車の教科書』堂城賢著(小学館刊)を読み、自転車を買うからにはうまく乗りたいと、意を決して堂城氏が運営する自転車教室「やまめの学校」に行く。自転車教室での経験は全くの自転車初心者である筆者にとっては発見の連続で、同様の初心者にとっては最高の情報源となるだろう。
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