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ロシア正教ほか東欧を中心に広がる東方キリスト教。複雑な歴史と多岐にわたる言語に支えられて発展した、教義と文化を解く貴重な書。 ===東方キリスト教は、ロシア正教など東ヨーロッパを中心に広がる東方正教会や、主に中東で広まった東方諸教会などを包括するものである。使用言語も多岐にわたりその歴史も複雑なため、日本語での情報は限定されてきた。本書はそうしたなかで、長らく基本情報を提供してきた名著だ。西洋古典学・ビザンツ学・スラヴ文献学の横断的研究で傑出した業績を残した研究者が、東方キリスト教全体を扱いつつも、教義や歴史にとどまらず、巡礼・神秘思想・教会建築・イコン・天国/地獄表象など幅広く信仰文化にまで踏み込む。 解説 浜田華練===ビザンツ・ロシア・東欧文化の核心その知られざる相貌を描く===【目次】Ⅰ東方キリスト教の世界 東方正教会における旧約正典をめぐって ビザンツ帝国における教養と信仰 東方正教会の神秘思想 ―― ヘシュカスモス論争をめぐって 巡礼と東方教会 十字軍と東方教会 イコノスタシスの空間表現 ボスニア教会をめぐって カトリック 的スラヴ圏と正教的スラヴ圏のはざま―― ポーランドとウクライナの宗教問題 童貞聖マリ アと生神女―― ポーランドにおけるマリア信仰と東方的要素 Ⅱ天国の形象 地獄の形象 正統と異端のあいだで ロシアとキリスト教 ロシア宣教一〇〇〇年を迎えて 日本人とギリシア正教 文庫版解説 浜田華練
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