傷を愛せるか

ちくま文庫

傷を愛せるか

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出版社
筑摩書房
著者名
宮地尚子
価格
792円(本体720円+税)
発行年月
2022年9月
判型
文庫
ISBN
9784480438164

どれほど医療が進んでも、傷ついた心を癒す薬はない。悲痛に満ちた被害者の回復には何が必要か。臨床医による深く沁みとおるエッセイ。解説 天童荒太たとえ癒しがたい哀しみを抱えていても、傷がそこにあることを認め、受け入れ、傷の周りをそっとなぞること。過去の傷から逃れられないとしても、好奇の目からは隠し、それでも恥じずに、傷とともにその後を生きつづけること──。バリ島の寺院で、ブエノスアイレスの郊外で、冬の金沢で。旅のなかで思索をめぐらせた、トラウマ研究の第一人者による深く沁みとおるエッセイ。解説 天童荒太【目次】Ⅰ 内なる海、内なる空なにもできなくても  〇(エン)=縁なるもの モレノの教会 水の中  内なる海  泡盛の瓶  だれかが自分のために祈ってくれるということ  予言・約束・夢  Ⅱ クロスする感性――米国滞在記+α 二〇〇七―二〇〇八開くこと、閉じること  競争と幸せ  ブルーオーシャンと寒村の海  冬の受難と楽しみ  宿命論と因果論  ホスピタリティと感情労働 右も左もわからない人たち  弱さを抱えたままの強さ女らしさと男らしさ  動物と人間  見えるものと見えないもの  捨てるものと残すもの  ソウル・ファミリー、魂の家族  人生の軌跡  Ⅲ 記憶の淵から父と蛇母が人質になったこと  母を見送る  ?れそうな気持ち  本当の非日常の話  張りつく薄い寂しさⅣ 傷のある風景傷を愛せるか  あとがき  文庫版あとがき  解説 切実な告白と祈り 天童荒太  初出一覧  エピグラフ・出典

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