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少年は繰り返していた。空腹に耐えかねて、目の前にいる男の握り飯を奪う行為を何度も。それに気づいたとき、首だけの男と出会う。
その男は少年と同じく過去の記憶を無くしていた。侍だったと言うこと以外は。
彼らはなぜ、記憶を無くしているのか? 男はなぜ、首だけの姿になってしまっているのか?
第164回直木三十五賞を受賞した著者が、『千年鬼』(徳間文庫刊)に続いて贈る和風ファンタジー。
第一話 独楽の国
第二話 波鳥の国
第三話 碧青の国
第四話 雪意の国
第五話 消去の国
第六話 和茅国
第七話 波賀理の国
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