平面曲線と、空間内の曲面に現れる特異点に限定して、特異点の紹介と判定法、そして、その幾何学やトポロジーへの応用を記した。曲線と曲面に対象を限定したことで、特異点を可視化することができる反面、より一般的な記述を犠牲にすることにはなるが、本書では、後半の一部の章を除き、あえて高度な概念を用いた一般化を避けた。それにもかかわらず、歴史的にはガウス・ボンネの定理は閉曲面から2次元リーマン多様体上に一般化されており、特異点つきの閉曲面の場合にも外の空間を払拭した特異点の扱いが望まれる。これはまさしく筆者らが近年の研究で推進してきた事柄であり、本書の最後の第9章にその概要を記している。
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