世界の人々の移動を背景に、第二言語習得の分野では学習者の個人差に関する研究が活発になってきた。個人差を理解し、学習者への細やかな支援を行うにはどうすべきか。日本語教育分野の個人差研究を概観し、今後の展望や課題を示す。
■「はじめに」より
これまで個人差要因を扱った学術書は何冊か存在するが、日本語学習者に関する個人差研究をまとまった形で読むことができるものは少ない。そこで、日本語教育分野の個人差研究を概観し、今後の展望や課題を示すことを目的として執筆したのが本書である。
本書は、第二言語習得に関わる個人差について基本的な知識を持つ大学生・大学院生や、この分野に興味を持つ言語教育関係者および研究者を対象にしているが、研究や教育の枠にとらわれず、できるだけ多くの方に手に取っていただければ嬉しい限りである。
第1章 第二言語習得における個人差
1. はじめに
2. SLA研究と個人差の捉え方についての変遷
3. 個人差研究の動向と各章の概要
第2章 ワーキングメモリ
1. はじめに
2. ワーキングメモリ研究の概観
3. SLAにおけるワーキングメモリ研究の展望
第3章 言語適性
1. はじめに
2. 適性研究の概観
3. 今後の展望
第4章 ビリーフ
1. はじめに
2. ビリーフ研究の概観
3. 今後の展望
第5章 第二言語不安
1. はじめに
2. 第二言語不安研究の概観
3. 今後の展望
第6章 動機づけ
1. はじめに
2. 第二言語教育における動機づけ研究の概観
3. 日本語教育における動機づけ研究
4. 今後の展望
第7章 第二言語の習得とアイデンティティ
1. はじめに
2. アイデンティティとL2習得研究の概観
3. 今後の展望
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