空白の時

空白の時

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出版社
ふらんす堂
著者名
西嶋久美子
価格
3,080円(本体2,800円+税)
発行年月
2022年8月
判型
四六判
ISBN
9784781414881

●第一句集

空白の時綴るごと花吹雪

花吹雪のただなかにいると、すべてが空白─無になってゆくような、それでいて永

遠を感じる気がするのではないだろうか。

序・髙橋道子



●自選句

梅雨上がる富士の裾野の米寿祝

初詣参道狭む山武杉

一枚の書かず了ひの夏見舞

浦島の煙飲み込む夏の海

独り占め月の兎がすべり台

事多き生まれ月過ぐ夜半の月

岩砕く鰐の歯となる冬怒濤

いつか来るさういふ日来る梅雨の月

黙食は父の教へや赤のまま

天高し一歩も引かぬ古書店主

灯火親し色褪せぬアンダーライン

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