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浮游氏と仁田澄子氏による夫婦の五行歌集である。
あとがきによると、選歌にあたり、あえて歌のすり合わせをしなかったと語られる。
共通の章としては、夫・妻・在住の京都にとどめ、それぞれの個性をそのままに生かしたまとめになっている。
五行歌歴でいうと、澄子氏が七、八年先輩。浮游氏が歌会メンバーとも気が合い、京みやび歌会の代表をされている。
澄子氏の作品は、女性らしい美への視点や、ユーモア、お勤めされている児童館での子どもの様子、日常の中から歌の種をみつける、きらりとセンスが光る作品群である。
浮游氏は、今年古希を迎えたことで歌集作りを決めたとのこと。「妻唱夫随の我が家」と後書きで書かれているような、大きな包容力、妻への愛情が感じられる。
本の中に、同じものを見て、話して、思いを書いたものが見受けられて、微笑ましい。夫婦五行歌集のよさは、このような絆の温かさを感じるものなのかもしれない。
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