ホノルルペストの火 一九〇〇年チャイナタウン炎上事件

ホノルルペストの火 一九〇〇年チャイナタウン炎上事件

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出版社
生活の医療
著者名
ジェイムズ・C.モア , 大脇幸志郎
価格
2,200円(本体2,000円+税)
発行年月
2022年8月
判型
四六判
ISBN
9784910700021

火のおかげで、ホノルルのチャイナタウンからペストはなくなった。火のおかげで、家も、金も仕事も生活も、チャイナタウンそのものも、丸ごと焼けてなくなった。



1899年、ハワイのホノルルをペストが襲った。チャイナタウンと呼ばれる、中国や日本からの移民が形成したスラム街が流行の中心地となった。三人の医師がペストに立ち向かい、ハワイ全土に及ぶ絶対的権限を与えられて大胆な公衆衛生政策を遂行していった。

三人の医師はきわめて優秀だった。当時最先端の細菌学を活用しただけでなく、過熱する世論を抑制し、現場の声に耳を傾け、何よりもハワイの伝統文化に対する深い敬意を持っていた。

しかし三人が汚染された建物の焼き払いという策を打ったとき、火は思いがけない突風のため燃え広がり、チャイナタウンのほぼ全域が焼け落ちた。



これは、一方では公衆衛生政策の勝利の歴史である。しかし同時に、人種差別と帝国主義に強く影響された悲劇の記録でもある。

当時の新聞や議事録、オーラルヒストリーなどの博捜に基づく圧倒的ディテールによって、歴史・政治的背景と複雑に絡み合う思惑と理想と偶然が再生される。

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