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最強の資質・能力とは「学び続ける力」である
子供たちに育むべきとされる資質・能力は数多く示されています。学習指導要領にある「思考力」「判断力」「表現力」をはじめ,いわゆる「○○力」として,中教審,有識者,OECDなどからも次々と生まれています。 しかし,生涯にわたって能動的に学び続けていけば,あらゆる「○○力」をそのつど身につけていくことができます。 よって,最強の資質・能力とは,自らをアップデートする力,すなわち「学び続ける力」と言うことができるでしょう。
基本となる学習過程「シンキング・サイクル」
1人1台端末が整備され,今後の学習においてはICTの活用が大前提となります。 クラウドの特性を十分に生かすことによって,個別最適な学びや協働的な学びが実現し,探究的な学びが加速します。 そこで,これからの時代に対応した学習過程として「シンキング・サイクル」(以下,「TC」)を提案します。すなわち, ●課題の設定→情報の収集→整理・分析→まとめ→説明・発表 の五つのステップです。 「事実→考え」という流れを基本とし,適宜,ふり返りや評価を行っていきます。
基本となる見方・考え方「シンキング・レンズ」
学習指導要領のキーワードの一つに「見方・考え方」があります。 「どのような視点で物事を捉え,どのような考え方で思考していくのか」(学習指導要領解説総則編),考えを深めるための手立てになります。 しかし,「その教科等ならではの物事を捉える視点や考え方」(同)ともあるように,各教科等の特性によって「見方・考え方」に関する内容や記述はそれぞれです。「見方」と「考え方」を一体としている教科もあれば,別個のものとしている教科もあります。 そこで,より汎用性が高く,教科を問わない基本的な「見方・考え方」を「シンキング・レンズ」(以下,「TL」)として提案します。すなわち, ・五感:視覚,聴覚,触覚,味覚,嗅覚 ・比較 ・多面的・多角的 の三つです。
子供一人一人が問題解決をする授業
それでは,具体的に,TCとTLをどのように授業に取り入れればいいのでしょうか。 TCは「活動の道筋をつけるもの」,TLは「思考の道筋を編み出すもの」と整理してみます。 例えば,何かを調べる活動を行うとします。これはTCでいえば「情報の収集」にあたります。 その際,ただ漠然と観察するのではなく,視覚や聴覚(TLの「五感」)を使ったり,あるいは比べたりすること(TLの「比較」)で,より意識的な観察ができるようになります。 さらに,ICTを利活用したり,ペアやグループで協力し合ったりするなど,学習形態も工夫することで,子供たちの学びはより深いものになっていくことでしょう。
こんな先生におすすめ
子供たちに汎用的な問題解決能力を育てたいと思っている先生方,能動的に学び続ける力について考えを深めたい先生方,授業でのより有効なICTの活用方法について知りたい先生方には,特におすすめです。
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