新編 畜産環境保全論

新編 畜産環境保全論

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出版社
養賢堂
著者名
押田敏雄 , 柿市徳英 , 羽賀清典
価格
3,960円(本体3,600円+税)
発行年月
2022年7月
判型
A5
ISBN
9784842505886

畜産環境保全論には多くの学問分野が関係しており,従来の畜産学や獣医学に加えて多くの異なる学問体系を取り入れなければならない。そのことが畜産環境保全論への取りつきにくさの一因にもなっているのであろう。畜産環境問題全般には環境科学の学問分野が関係している。法規制の仕組みや,畜産環境に対する一般住民の考え方や,社会的背景を知ることも必要である。家畜ふん尿処理・利用には物理化学,微生物学,廃棄物学,衛生工学,水環境学,大気環境学,家畜飼養学,獣医衛生学,農業工学,農業機械学,農業施設学,土壌肥料学,草地学など多岐にわたる専門分野が関係している。そして,ふん尿処理・利用技術が本当に畜産農業のニーズにかなうことも重要である。畜産農業のニーズを的確に捉えない学問は絵空事になってしまう。
1998年10月に発行した本書旧版『畜産環境保全論』は,幸いにして広く購読され,版を重ねてきたが,10年以上が経過する中で,大きな情勢変化があった。いうまでもなく1999年11月に制定された「家畜排せつ物の管理の適正化と利用の促進に関する法律」(家畜排せつ物法)である。この法が畜産のみならず社会に与えた影響は測り知れない。耕畜連携による家畜ふん堆肥の利用が推進され,バイオマス関連技術の進歩や資源循環型社会の到来など,旧版の上梓時に触れたことも現実化してきた。また,地球環境への貢献によってノーベル賞受賞者が出るなど,地球環境への関心の高まりには眼を見張るものがある。そこで,旧版を見直し,『新編 畜産環境保全論』として出版することにした。
本書は,大学の畜産学または獣医学の専門課程において,1年間の畜産環境保全論の講義に使用できるように編集したが,畜産環境を専門的に学ぼうとする研究者・技術者の座右の書として,また畜産環境関係の研修会のテキスト等にも最適なものと確信している。

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