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がん患者への心理的ケアの本質を明かした名著がついに初邦訳。
病院においてがん患者をひとりの人間として扱えなくなる、患者の疎外という根源的な問題がなぜ起こるのかを喝破し、人間の尊厳に向き合う心理療法事例を多数示す。病院に心理職が入る最初期の実践者であった著者が、周囲の無理解に直面しながらも、人の尊厳を見つめ続けるその透徹した視線と筆致には、かつて収容所で人間の本質に向き合ったフランクルにも通じる静かな迫力が宿る。
現代もなお解決をみない疎外の問題に向き合い、がん患者への心理的ケアを根本から向上させる必読の書である。
原書名:Psychotherapy and the treatment of cancer patients: Bearing cancer in mind
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