取り寄せ不可
◆第一句集
蜃気楼その先海の落ちるらし
対象物を写生に立脚した独特の感覚で切り取り、読後には透明感のある詩情が残る。
――伊藤伊那男(序より)
ことばを伝統的に使いながら、常に超現実の世界に飛翔しようとする微妙な均衡感覚がある。
――対馬康子(跋より)
◆自選十句
ふきのたう地球の底に海あると
傷つきしところは水に薄氷
地球儀に殺意の集ふ半夏生
打水に短きことば告白す
八月に人が縮んで立つてゐる
黎明に汽車は花野と入れかはる
孤独とも違ふ重さか檸檬切る
小夜しぐれ夢の血中濃度かな
裸木のありふれた夜に泣いている
まちがひの積み重なつて冬薔薇
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