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大学の数理科学系学科で、専門的な数学の入り口として学ぶことが多い位相空間論。数学なのに計算はほとんどなく、言葉での定義ばかりで抽象的なため、初めて学ぶ人にはとっつきにくい印象を持たれることも多い。本書では、その位相空間の初歩を、ふつうの教科書とはひと味違った「はなし」として読み進められるよう、丁寧に解説したものである。
前半では、近傍フィルター、開集合系、連続写像、開基、分離公理など、位相空間の講義に登場する理論を紹介する。言葉で表現された抽象概念の扱いに慣れるために、はなしの展開を工夫した。後半では、コンパクト性や連結性のほか、ウリゾーンの距離づけ定理やストーン-チェックのコンパクト化といった、少し高度な話題にも踏み込んでいく。各章末の演習には丁寧な解説がつけられており、問題を解くことで理解を確かめられる。
「抽象的なのに直観的」な位相空間の考え方をしっかり身につけることができる一冊。
【目次】
第1章 大きい数・近い点・近傍フィルター
第2章 近傍フィルターを生み出すしくみ――距離関数と開集合系
第3章 連続写像の概念
第4章 閉集合・境界・同相写像
第5章 基本近傍系・開基・稠密性
第6章 点と点を区別する:分離公理
第7章 離れていることとつながっていること
第8章 コンパクト性をめぐって
第9章 正規空間とウリゾーンの補題
第10章 ウリゾーンの距離づけ定理
第11章 チコノフの定理とコンパクト化
第12章 完備距離空間とベールの定理
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