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壬申の乱を勝利した天武天皇は新たな国作りを始めるが、乱で活躍した村国男依らが次々と謎の死を遂げていく。仲間の死の真相を追う県犬養大伴たちがたどり着いたのは思いも寄らない事実だった。
古代日本の国家体制確立の裏で、朝廷を守る者と破壊しようとする者の、もう一つの戦いが繰り広げられる。襲いかかる呪念と霊、対する県犬養の犬たちと役小角。やがてそれは新たな時代の姿にも影を落とすことになる。書根摩呂、書智徳、身毛広ら舎人仲間のほか、讃良皇后、高市皇子、草壁皇子、大津皇子、額田女王、十市皇女、藤原不比等、県犬養三千代、柿本人麻呂など、複雑な人間模様が絡み合う古代史ミステリー。
『飛鳥残照』で大化の改新、『赤き奔河の如く』で壬申の乱を描いた作者の、新たな古代歴史小説。
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