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歴史は徐々に一人称で書かれるようになってきた。歴史家は過去を再構成することに満足できなくなり、解釈するようになる。それ以来、自身を語るようになった。ジャブロンカやアルティエールの作品によって特徴づけられるハイブリッドな新しいジャンルがかたちづくられる。かれらは独自の調査を文学的なスタイルで物語に仕立て上げる。逆にモディアーノ、ゼーバルトらはノンフィクション小説を作り出す。この「自分」の突出はより深い認識論的な問題を喚起する。本書でトラヴェルソはこの主観主義の創造的可能性、政治的曖昧さ、内在的限界などを問いかけている。
目次
序 章 第1章 三人称で書くこと 第2章 客観性の罠 第3章 歴史的エゴ 第4章 語り手〈Je=私〉の小目録 第5章 方法論 第6章 モデル:映画と文学のあいだの歴史 第7章 歴史とフィクション 第8章 現在主義
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