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「享徳の乱」「応仁・文明の乱」など戦国時代の扉を開いたとされる大乱をはじめ、室町時代には、将軍家・鎌倉公方家・関東管領家の抗争や、守護家内部での家督争い、「下克上」の象徴ともいえる守護代層による権力掌握など、数々の紛争がいたるところで勃発していた。
絶対的権力の不在による混沌を背景にした衝突と和睦の連続は、室町という時代を、実に複雑怪奇に彩ると同時に、ダイナミズムに溢れたものとしているのである。
本書は、この混乱に満ちた時代の中で、権力者たちがいかに繁栄、あるいは没落していったか、そしてのちの戦国の世がどう形成されていくことになったのかを、豊富な概念図や系図をまじえて解説する一冊。
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