印刷文化の黎明

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出版社
西南学院大学博物館
著者名
下園知弥 , 勝野みずほ
価格
660円(本体600円+税)
発行年月
2022年6月
判型
A5変
ISBN
9784910038544

グーテンベルクが活版印刷術を完成させて以降,1500年までに印刷された書物を「インキュナブラ」と呼ぶ。インキュナブラは今日の印刷本の祖先であるが,挿絵や装飾が手作業で描き込まれるなど,印刷本と写本の両方の性質を併せ持っていた。

 活版印刷術はヨーロッパの諸都市に伝播し,1590(天正18)年には布教のため来日したイエズス会の巡察師ヴァリニャーノの発案によって日本にもたらされた。キリシタンたちが印刷・出版した書物を「キリシタン版」と総称し,1591ー1610年頃までに50タイトル以上の書物が印刷されたと考えられている。

 かつての面影を残しながらも変化していく書物のすがたを通し,西洋印刷文化の黎明期に迫る。

【2022年度西南学院大学博物館企画展Ⅰ図録】

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