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『シジフォスの日日』から四年余りの日々に詠まれた333首を収めた第五歌集。
脊椎損傷となり首から下は動かすことも感じることも出来なくなった著者。
『シジフォスの日日』も口述筆記によったが、この『縦になる』では環境が一変する。
母の死を契機に、自身の入院。そしてコロナ禍。
『縦になる』は電話のやりとりのみでまとめられた歌集である。
「人々と星の距離ほども隔てられたような孤独のなかで、
人と会いたい、語りたいという渇望で体がいっぱいになったとき、短歌は私の言葉を掬い取ってくれた」
「どんな時でも、言葉は私たちの傍らに小さな希望のように寄り添ってくれているのだ」(著者あとがきより)
【歌集より】
わが額に置かれし友の緑の手ひと滴づついのちを注ぐ
三人の子らを忘れし母が歌ふ「主われを愛す」オルガンにのせ
一年と九箇月ぶりの車椅子庭にコスモス空に夏雲
もう二度と乗れぬと思ひし車椅子身体が縦になるを驚く
淹れたてのコーヒーが胃に落つるときふつふつと生の実感のぼる
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