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「私たちが生きている「便利な社会」はデジタル技術によって自動的に運用されていて、この社会システム(装置)の設計者やプログラマーは誰なのかよくわからないものになっていることに気付く。……この一見幸せな自動社会装置は、命を繋いでゆくこと、戦争をなくすことの前でたじろぐことなくすすんでゆくのだろうか。必要な時に装置の働きに待ったをかけることができるのだろうか。装置をバージョンアップして危機を乗り越えてゆく以外の道はないのだろうか。時代の深い転換のなかで問いあうことをはじめたい」(中村俊「はじめに」より)。2021年6月に開催されたオンラインの学会シンポジウムをもとに、報告者・コメンテーターが執筆した。
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人間と自然の物質代謝の破綻がだれの目にも明らかになっている状況にたいして、一人ひとりがどうすればよいのかを考えようとするとき、「脱成長」「環境正義の実践と教育」は避けて通れない課題であろう。そして、その課題が提起することがらを具体的に考えてみると私たちが生きている「便利な社会」はデジタル技術によって自動的に運用されていて、この社会システム(装置)の設計者やプログラマーは誰なのかよくわからないものになっていることに気付く。自動社会装置のメカニズムは一般の眼にはますます不透明になり自然にことが運ばれているかのように思える。脱政治化しているとも言えるだろう。
この一見幸せな自動社会装置は、いのちを繋いでゆくこと、戦争をなくすことの前でたじろぐことなくすすんでゆくのだろうか。必要な時に装置の働きに待ったをかけることができるのだろうか。装置をバージョンアップして危機を乗り越えてゆく以外の道はないのだろうか。時代の深い転換のなかで問いあうことをはじめたい。
中村 俊(総合人間学会出版企画委員長)〈「はじめに」より〉
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〈短い紹介文の場合〉
「便利な社会」はデジタル技術によって自動的に運用され、この社会システム(装置)の設計者は誰なのかよくわからないものになっている。
この自動社会装置は、いのちを繋いでゆくこと、戦争をなくすことの前でたじろぐことなくすすんでゆくのだろうか。(「はじめに」より抜粋)
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