寺山修司の百首

歌人入門

寺山修司の百首

取り寄せ不可

出版社
ふらんす堂
著者名
藤原龍一郎
価格
1,870円(本体1,700円+税)
発行年月
2022年6月
判型
B6変
ISBN
9784781414683

◆超新星の輝き

シリーズ最新作!





◆内容紹介

一本の樫の木やさしそのなかに血は立ったまま眠れるものを

「十五才」の一首。「血は立ったまま眠れるものを」という比喩表現がきわめて魅力的。寺山修司自身もこの表現を気に入っており、一九六〇年、二十五歳の時に初の戯曲「血は立ったまま眠っている」を書いている。劇作家高取英によるとこのフレーズは、フランスの詩人エリュアールの「パリは立ったまま眠っている」を元歌としているそうだが、「血は立ったまま眠っている」の方が詩的起爆力は比較にならないほど大きい。

 樫の木の幹の中に立ったまま眠っている血、それは詩人の血であり、文学の魂そのものではないか。

(No19より)

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