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現代人のかかえる悩み「恐れ」「怒り」「笑い」「悲哀」「老・病・死」をめぐって、多様な思想をたくわえるお経のエッセンスを紹介し、ときに『日本霊異記』、『薔薇の名前』まで手をのばして、問いかけと答えでやさしく展開する。仏教の知恵まんさいの処方箋。著者は僧侶で宗教学者。『歎異抄』、『維摩経』のわかりやすく深い解説は評判だ。認知症の介護、喪失体験にも向き合っている。本書は、人間のこころを奥底からとらえて離さない「恐れ、怒り、笑い、悲哀、老・病・死」をお経で読み解く。あるひとりのフリーライターが仏教学者、宗教学者、芸能研究者、心理学者、NPO法人・死を考える会代表に、現代人の悩みと苦しみを問いかけて、答えに耳をかたむけた。お経は解きほぐされ、仏典のエピソードは、現代の問題と結びついて身近だ。「恐れ」については、『恐怖経』、『日本霊異記』を、「怒り」は『誹謗経』からアンガーマネージメントへ、「笑い」は『百喩経』、『薔薇の名前』、禅、落語を手がかりにした。そして「悲哀」については『観無量寿経』と『涅槃経』や『歎異抄』をひもとき、「老・病・死」は『大般涅槃経』にみるブッダの臨終へ……。仏教の知恵はこころの苦しみから一歩を踏み出す指針に満ちている。◯目次第一章 「恐れ」について、ある仏教学者がお話しします第二章 「怒り」について、ある宗教学者がお話しします第三章 「笑い」について、ある芸能学者がお話しします第四章 「悲哀」について、ある心理学者がお話しします第五章 「老・病・死」について、NPO法人・死を考える会代表がお話しします
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