取り寄せ不可
薄幸の娘に差し出された、
憧れの人との愛なき結婚話――
1年前に家族を事故で失い、天涯孤独の身となったフェイは、
抜け殻のような心を抱えたまま、身を粉にして働いてきた。
ある嵐の日、自暴自棄になって馬を走らせた彼女は落馬して、
痛みと朦朧とする意識の中で最期を覚悟する。
そのときだった、たくましい腕に抱き起こされたのは。
フェイが目を開けるとそこには、隣人チェイスの心配顔があった。
幼い頃から恋い焦がれてきた人。なぜ今になって私に構うの?
そんなフェイの心中を知ってか知らずか、
チェイスは彼女を家まで運ぶと、予想外の驚くべき提案をした。
「君の家業はすべて僕が買い取る。代わりに僕の妻にならないか?」
7歳年上のハンサムで男らしいチェイスに長い間想いを寄せてきたフェイ。けれども家族を失ってからというもの、恋に対しても後ろ向きになっていました。命を助けてくれたチェイスに思わず不作法な態度をとってしまいますが、彼は翌朝まで看病してくれて……。
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