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先史・野生の諸問題を通して現在この地球上に生きて存在する意味を問う"文明を支える原初性"シリーズ三部作の完結編。
1 歴史知のオントロギー
2 フレイザー金枝篇のオントロギー
3 歴史知の百学連環 (本書)
「前近代の生活文化・精神文化に、現代社会の生活文化・精神文化を支える歴史貫通的な価値や現実有効性(actuality)を見通す知、それが歴史知である。近代ヨーロッパ人のように、科学知・理論知の立場にたつ人の多くは、肉体=身体に対する霊魂=精神の優位を説く。脳死すなわち人の死、という現代的な発想にはこの構えが潜在している。それに対して、ヨーロッパの辺境やその外部地域に生活する多くの人々のように生活知・経験知の立場にたつ人の多くは、霊と肉とを区別したがらない。霊とか精神とか理性とかを認めないわけではないにせよ、人間(精神)も自然(肉体とそれを包み込む環境)の一部であることに、さして異論をとなえない。歴史知的な立場・視座は、その双方の価値や意義を、転倒という構えで以って連結させる。科学知・理論知の立場を転倒させると生活知・経験知の立場に至り、その両極を交互的に連結させる構え、パラダイムが「歴史知」なのである。」(はしがきより)
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