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IRとは何でしょうか。
第一に、IRは「教育機関の」意思決定を支援する活動と位置付けられています。違う言い方をすれば、個々の学生や教職員を支援するのではなく、組織体としての教育機関、あるいはその部局の意思決定を支援します。学生や教職員は、間接的な受益者になります。
第二に、IRは業務であると同時に研究であるということです。リサーチという言葉の二面性(調査・研究)も2つの意味を持つ原因の1つですが、日米ともにデータの分析・可視化を中心とした業務が先行している一方で、IR担当者による学術研究成果の発表や理論構築も行われるという現状は広く認識されています。
本書では、IRの組織、制度、実際に分析作業をするときの留意点などに注目し、基本的なノウハウの共有やテクニカルな課題解決に資することを目指しています。
本書の読者として想定されているのは、高等教育機関のIR担当者ですが、それ以外にも学部や研究支援関係のデータを扱う部署の職員、大学経営に携わる方にも目を通していただきたい部分が多々あります。IRのノウハウを知ることは、エビデンスベースあるいはエビデンスインフォームドによる意思決定への第一歩です。
本書の内容は、大学IRの必要性(第1章)から、組織の立ち上げ(第2章)、ルールの整備(第3章)、データ収集と公表(第4章)、「使える」データにするために必要なこと(第5章)、データ分析の入り口(第6章)、そしてIR活動の推進(第7章)と、最初から順番に読み進めることで、IR組織の立ち上げからIR活動を軌道に乗せるまでに必要なことや、具体的な取り組みのイメージをつかめるようになっています。
(本書は、次世代出版メソッド「NextPublishing」を使用し、出版されています。)
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