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ラジオと戦争

ラジオと戦争

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出版社
NHK出版
著者名
大森淳郎
価格
3,960円(本体3,600円+税)
発行年月
2022年7月
判型
46
ISBN
9784140819050

1925 年に登場し、瞬く間に時代の寵児となったラジオ。そのラジオ放送に携わった人々は、ラジオの成長と軌を一にするかのように拡大した「戦争」をどうとらえ、どう報じたのか、あるいは報じなかったのか。また、どう自らを鼓舞し、あるいは納得させてきたのか。そして敗戦後は――。
上記をテーマに、月刊誌「放送研究と調査」(NHK放送文化研究所)2017 年8 月号から2021 年12 月号まで、断続的に5 年にわたり掲載された大型連載「戦争とラジオ」を単行本化したものが本書だ。著者は同研究所の特任研究員。NHKのドキュメンタリー番組のディレクターとして番組制作に携わり、戦争中のラジオについても長年取材を続けてきた。
記者・ディレクター・アナウンサー…といった「放送人」たちが遺した証言と記録、NHKにある稀少な音源・資料などを渉猟し、丁寧にたどり、検証しながら、自省と内省の視点を欠かすことなく多面的に「戦争とラジオ」の関係を追い、戦争責任に向きあってゆく。

現下の状況で、メディアと権力の関係、あるいはメディアに従事する者たちがどのように思考・模索し、振る舞うべきなのかをも照射した渾身のノンフィクション!

【「序」より】
……夜空に浮かぶ月の表面は鏡のように平らに見えるが、実際は数千メートルの山々がそびえるクレーターだらけのでこぼこの世界だ。戦前・戦中の日本放送協会の歴史を遠望すれば、軍や政府に支配された、非自立的で没個性の、のっぺらぼうのような組織の姿しか見えない。でも、もっと接近して見れば、放送現場の絶望や葛藤、あるいは諦念といった感情の起伏が見えてくるのではないだろうか。そして政府や軍の指導を、放送現場がいつのまにか内面化し、ニュースや番組に具現化していったプロセスが浮かび上がってくるのではないだろうか。
 現在の価値観から戦時ラジオ放送を断罪しようというのではない。いわば「仕方がなかった史観」を乗り越えて戦時ラジオ放送を検証すること。戦時中のラジオが何を放送していたのか、単にその事実を羅列するのではなく、現場が何をどう考えて、あるいは考えることを放棄して放送していたのかを検証すること。それこそが重要なのではないだろうか。
 戦争協力は仕方がなかった。そこに止まっている限りは、戦時ラジオ放送の経験から学び、現在の放送に生かすことはできないだろう。(後略)

【もくじ】

第1章:国策的効果をさらにあげよ ー検証・戦時下ラジオニュース
第2章:前線と銃後を結べ ー戦時録音放送を聴く
第3章:踏みにじられた声 ー戦時ラジオ放送への道
第4章:日本放送協会教養部・インテリたちの蹉跌 ー講演放送・学校放送は何を伝えたのか
第5章:慰安と指導 ー放送人・奥屋熊郎の闘い
第6章:国策の「宣伝者」として ーアナウンサーたちの戦争
第7章:敗戦への道 ー「負け戦」はどう伝えられたのか
第8章:敗戦とラジオ ー何が変わらなかったのか
あとがき

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