取り寄せ不可
義兄への想いを封印し、名前も捨てた。
そうまでして隠したかった“愛の証”……。
5年前、リリーは車の事故で死んだ――
でも本当は、名前を変え、別の場所で暮らしていた。
血のつながらない兄ラファエルとの愛に溺れていたリリーにとって、
そうするしか中毒のような関係から抜け出すすべがなかったのだ。
ところがある日、とうとうラファエルに見つかってしまう。
昔、二人の関係を“汚れた秘密”と呼んだ彼に、
密かに産み育てている息子のことを知られるわけにはいかない。
彼の突然のキスに動揺しつつも、彼女はとっさに言った。
「私はリリーじゃないわ。あなたは誰?」
これまで1日たりとも、彼を忘れたことなんてないのに……。
数多の女性と浮き名を流しながら、義妹のリリーをも誘惑した不埒なラファエル。けれど、リリーの死を信じず、似た人を見かけるたび確かめずにいられなかったのもまた、彼の真実でした。初めから赤の他人だったなら……と思わずにいられない、劇的ロマンス!
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