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江戸初期、蘭学(オランダ語を介して西洋の知識・技術を学ぶこと)は長崎・出島のオランダ通詞たちによって始められていました。杉田玄白の『解体新書』(1774)より100年近く前のことです。蘭学は、東洋の文化を見直す契機となったのか、あるいは、西洋文化を至上とするオリエンタリズムに偏重していく近代化の基礎となったのでしょうか。
本書では〈九州〉が蘭学を発展させる重要拠点だったことをふまえて、その成立の時期や定義、学術的内容、時代背景等を、蘭学研究の第一人者が明快に解説しています。
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