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音楽は演奏家を抜きに現実化しない。人間によってしか血の通った音楽を、楽譜の向こう側にある音楽を蘇らせることはできないのである。
本書は芸術大学で指導する一方、演奏家としても第一線で活躍中のフルーティストによる、演奏という観点から見た音楽論である。つねにその瞬間瞬間の現れとしての音楽を生み出す者だからこそ得られる洞察、そこから個性と普遍という大きな問題へも視野を広げていく。
[本書の内容]
第一章 音を奏でる人類
第二章 「音楽そのもの」との交歓
第三章 音楽に表れるのは個性か普遍性か
第四章 音符の奥に立ち上がる音楽
第五章 響かせること、響きを合わせること
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