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◆第四句集
草笛に草笛をもて応へけり
私も米寿。しかしまだ自分の俳句は見えてこない。老いたれど老いたなりの静かな青春性を追求してゆきたいと考えている。(著者)
◆自選十五句
いちにちを遊子となりて花の下
火を焚かな近江も奥の月の背戸
草蜉蝣九鬼水軍の島にかな
つばめつばくろ三尺の蜑小路
月齢は十三雁の帰るころ
国栖人にやさしく円座すすめらる
草笛に草笛をもて応へけり
晩秋の蝶よお前も白樺派
宇治十帖二タ夜続きの天の川
一月一日落款の朱のうつくしき
象潟の雨の鵯上戸かな
振り向けば椿の落ちただけのこと
存問の色でありけり鷹の爪
お神楽のたうたうたらりたらり冬
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