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ぐるぐるぐる
折れ曲がったきつい坂は
ちちはなの来た径
折れ曲がった蔓草の茂る坂は
わたしの帰る径
(「クラウドボウ 虹雲の径の果て」)
「これまでに読んだことのある詩がこうして一冊にまとめられると、印象がひとつところに集まってゆきます。そうか、束ねられるための詩だったのか。一つの詩と別の詩が、村の小径できちんとつながっています。生きる喜びと痛みを、ふところ深くに抱えた親族や隣人が、生き返ってきて詩集の中を歩き始めているようです。新井さんの視線の先の、なつかしくも心ときめく世界を、読者はうっとりと眺めることができます」(松下育男)。前橋と島根、その往還のなかで、いまはなき者たち、土地の声、息づかいに耳を澄ます。たどり着けそうでたどり着けない、とぐろを巻く記憶の道筋。装画=鈴木いづみ、造本=山元伸子
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