文豪東京文学案内

文豪東京文学案内

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出版社
笠間書院
著者名
田村景子 , 小堀洋平 , 田部知季 , 吉野泰平
価格
1,980円(本体1,800円+税)
発行年月
2022年4月
判型
四六判
ISBN
9784305709547

江戸が東京に変わると、郊外だった新宿や渋谷は住宅地になっていき、華やかな文化が生まれ、地方からも人が集まってきた。その中には、宮沢賢治や正岡子規、太宰治など、のちの文豪たちも含まれていた。一方、夏目漱石や永井荷風など生粋の「東京っ子」は、足元から時代の変化を感じることになる。

大学になじめなかった芥川龍之介が、思慕と追憶の思いに耽った「隅田川の水」。当時最先端の自転車で東京中を走り回った志賀直哉が見つめた格差社会。萩原朔太郎、宇野千代、川端康成らが集った「馬込文士村」。江戸川乱歩を惹きつけた怪奇と幻想の浅草。坂口安吾の作風を変化させた東京大空襲。

明治、大正、昭和と、時代とともに激しい変化を遂げていく「東京」と、その影響を受けながら名作を生みだしてきた文豪たちの姿を描く。項目ごとに当時の東京をリアルに感じられる地図も掲載。



【目 次】

はじめに



第1部 東京の成立

山から郊外へ、郊外から町へ 島崎藤村の東京

友情と痴情の牛込と小石川 近松秋江の東京

生家と山房と火葬場をつなぐもの 夏目漱石の東京

公職と家庭を結ぶもの 森〓外の東京

山の手の郊外から、大川の水を思う 芥川龍之介の東京

貧しさに縛られる人々の街 樋口一葉の東京

短歌で写し取った東京の息吹 正岡子規の東京

武蔵野の落葉樹林、大東京の片隅 国木田独歩の東京

江戸と東京を見つめる探偵の眼 岡本綺堂の東京





第2部 東京の百年

発展する「帝都」、その中を歩む人々 田山花袋の東京

宿命的な「故郷」、その下宿屋とアパートで 正宗白鳥の東京

「平民的」な場所へ、「優越人種」を避けて 永井荷風の東京

移ろいゆく東京の川辺で 幸田露伴・幸田文の東京

幻想の作家は現実の東京に暮らした 泉鏡花の東京

雑誌『ホトトギス』の成長とともに 高浜虚子の東京



第3部 関東大震災の前後

東京土産の大きなトランクに理想郷イーハトヴの童話をつめこんで 宮沢賢治の東京 

東京地図を忍ばせ、東京の雑沓に幻想の「猫町」を探す 萩原朔太郎の東京

「小説の神様」は、東京を疾駆した 志賀直哉の東京

たえざる旅行者は「きたない美しさ」への好奇心を描く 川端康成の東京

「木のある都」、そして「苦の世界」 宇野浩二の東京

青春時代の饗宴、「大東京」を離れた田園 北原白秋の東京

台地の合間と銀座の裏町 横光利一の東京

東京

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