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3年前親友を亡くした。
彼の妻から久方ぶりに報を受け、翌朝車で彼の住む信州の山の中へ向かう。
昼過ぎに到着した。時間は巻き戻せない。
---作者あとがきより
本作「よだか」は、3年前の親友の死をきっかけに紡がれました。
かつての大学の仲間であり、深沢とともに青春時代を過ごしたその人は、信州に移住し、炭焼き職人として生計を立てる傍ら、ストイックに小説を執筆し、発表していました。
彼の住む信州の山奥で、若い頃のように二人で過ごし、遊び、語りあった時間は、囂々と燃え盛る炭焼きの炎、きらきら光る武石川の水面、鮮やかな動物の血肉、かそけき虫たちの営みを通して、美しく蘇ります。
また、彼の死後、胸にぽっかりと空いた穴に飛び込むように、深沢は一人山の中に入り、黙する氷柱、乱舞する月のあかり、恐ろしいほどの満点の星空に向けて、彼の魂の在処を探るようにシャッターを押し続けました。
その営為は彼へのレクイエムであり、遺された自身の魂をも救うものでした。
写真73点と、親友の俳句とともに構成された、
繊細な和綴じの造本は、デザイナー宮添浩司によるもの。
生きることに絶望し、命をかけて夜空を飛び続けた宮沢賢治の哀しくも美しい童話「よだか」に、志半ばで突然逝ってしまった友への思いを託して紡がれた本作を、ぜひご高覧ください。
---見よ鷹は こころ失ふて 空滑りたり (鶴岡一生)
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