特集:美しい国ニッポンの育む魚、活かす釣り「魚・釣り、人・未来」
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"「皮に恋して、骨まで愛する」魚食民族ニッポンのSDGs
「鮭のまち」として知られる新潟県村上市三面川流域では、サケの調理法が100種類を超えるといわれ、平安時代には遠く京の都にサケが献上され、越後村上藩の主要な財源となっていた。しかし、江戸時代後期になると、乱獲により不漁が続く。そこでサケの母川回帰性を発見した越後村上藩の下級武士・青砥武平治(あおとぶへいじ)は、三面川に産卵に適した分流""種川""を設け(種川の制)、サケの産卵を助けることでサケの回帰を促した。三面川に産卵に適した分流“種川”を設け(種川の制)、サケの産卵を助けることでサケの回帰を促した。これは養殖でもなければ、単なる漁獲でもない。まさに江戸時代に行われたSDGs、持続可能な取り組みだ。さらに明治12(1879)年に欧米式のサケ・マスの孵化放流を種川の制が進んだ三面川で行うと、5年後の1884年には、それまでの約5倍の約73万7千匹を漁獲。単一河川では、日本の最高記録となっている。やがて、昭和23(1948)年に発足した近畿大学水産研究所では、「養殖用原魚は天然資源に依存しない人工種苗を使うべきだ」という理念のもと、1970年に水産養殖種苗センターを設立。枯渇が予想される水産資源を補うため、世界に先駆け18魚種の種苗生産に成功している。こうした種苗、栽培、養殖といった水産資源の増産技術の背景には、「頭や内蔵、中骨や皮に至るまで捨てることなく、大切に味わう」という日本独自の魚食文化がある。"
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