宇宙の研究開発利用の歴史

宇宙の研究開発利用の歴史

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出版社
大阪大学出版会
著者名
渡邉浩崇 , 榎孝浩 , 橋本靖明 , 佐藤雅彦 , 斎藤紀男
価格
6,930円(本体6,300円+税)
発行年月
2022年3月
判型
A5
ISBN
9784872597486

宇宙研究開発の軌跡――科学技術・産業の歴史と政策・法制度の歴史

宇宙計画は、科学技術の発展とともに、そして、冷戦をめぐる政治的なせめぎあいとともに進展してきた。
宇宙をめぐる歴史としては、1969年に人類初の有人月面着陸を実現した「アポロ計画」に主眼を置いた宇宙開発史あるいは宇宙科学技術史、1957年にソ連が人類初の人工衛星打ち上げによって世界に衝撃を与えた後の宇宙法に端を発し、宇宙に関する国際法や宇宙条約といった法整備に関わる宇宙法制史・宇宙政策史、そして、宇宙計画を支えてきた各企業の科学技術の進歩をたどる宇宙産業史がある。本書は、日本および世界の宇宙政策や宇宙計画に関する歴史について、政策・法律・科学技術・産業からまとめ、宇宙の歴史研究の全体像を提示する。

●本書の構成
第1部 日本の宇宙政策や宇宙計画に関する歴史
日本の宇宙政策の始まりから現在までの変遷を、自主路線と国際協力に注目して検証する。日本の宇宙政策は政治外交において、そして体制・組織として、どのように位置づけられてきたのか。国会での議論や、特殊法人宇宙開発事業団(NASDA・1969年設立)が文部科学省宇宙科学研究所(ISAS)や独立行政法人航空宇宙技術研究所(NAL)と統合して、独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)となった歴史からたどる。また技術開発との関連として、日本の宇宙科学の始まりである1955年のペンシルロケット発射実験、1970年の日本初の人工衛星「おおすみ」打ち上げ成功、1990年代のM-Vロケット開発と2000年代以降の本格的惑星探査などを担ってきた組織としてのJAXA、ISASの変遷も検証する。さらに、2008年の「宇宙基本法」成立以降、日本が本格的に取り組むようになった宇宙に関する安全保障について、20世紀の東西冷戦中との比較を通じて分析する。

第2部 欧米、ロシアの宇宙政策・宇宙計画史
アメリカのアポロ計画を国際競争・協力の観点から再検討したうえで、ソ連・ロシアの宇宙活動の歴史を詳らかにする。人類初の人工衛星スプートニクや宇宙船ヴォストークによる有人宇宙飛行、無人月探査、宇宙ステーションといったソ連の功績は、どのような組織と人々によって成し遂げられたか。また、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)の活動を中心に、独自のアリアンロケット開発、アメリカのスペースシャトル計画や現在の国際宇宙ステーション(ISS)計画への参加等を、アメリカや旧ソ連(ロシア)との競争・協力の観点から検証する。

第3部 日本の民間企業の宇宙事業史
日本の宇宙政策では、ロケットや人工衛星の研究開発をできるだけ多くの企業に分業分担させ、宇宙産業全体を育成するという方針が取られてきた。日本の宇宙計画を支えてきた企業5社として、三菱重工(全体取りまとめと液体燃料ロケット)、IHI(液体燃料ロケットと固体燃料ロケット)、川崎重工(ロケット先端…

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