鑑識レコード倶楽部

鑑識レコード倶楽部

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出版社
アルテスパブリッシング
著者名
マグナス・ミルズ , 柴田元幸
価格
1,870円(本体1,700円+税)
発行年月
2022年4月
判型
B6変
ISBN
9784865592528

「倶楽部を作るんだよ。レコードをじっくり、

綿密に聴くことだけを目的にした倶楽部を。

いわば鑑識的に、いっさいの邪魔を排して聴くんだ」



ピーター・バラカン

「持ち寄ったレコードを黙って聞き、意見を一切言わない。この極度のオタク行為に潜む意義はあるのか、答えはまだ出ませんが、一気に読んでしまいました」



直枝政広(カーネーション)

「明かされるタイトルだけを頼りに、読みながらプレイリストを作った。音楽の迷路に迷い込む気持ち良さを存分に味わった。答え合わせは後のお楽しみだ」



月曜の夜、パブの小部屋に3枚のレコード盤を持ち寄り、厳格なルールのもとにただ黙って聴く──ストイックな倶楽部は順調に育っていくかに見えたが、やがてライバルが出現し、分裂の危機に揺さぶられる……トマス・ピンチョンがデビュー作を賞賛、イギリスならではの乾いたユーモアの名手が送る現代社会の寓話。



作中には60年代以降のロック、ポップスのタイトルが無数に登場するが、ミュージシャンやバンド名はいっさいナシ。そんな意地の悪い小説だが、作者本人が“The Official Forensic Records Society Playlist by Magnus Mills”と題したプレイリストをSpotifyで公開中!

訳者・柴田元幸によるあとがき、注解とマグナス・ミルズの著作ガイドとともにお楽しみ下さい



訳者あとがきより───

「人物の過去も背景も示さず、ほかに何をやっているかも伝えず、ひたすらひとつの営みに携わるさまを、比喩などのレトリックにも頼らず描く。そうやって自主的に素材を貧しくすることを通して、この作家ならではの、オフビートな可笑し味が生まれてくる。無表情で可笑しいことを言ったりすることを英語ではdeadpanと呼ぶが、マグナス・ミルズほどdeadpan humourに長けた書き手もそうザラにいない。」

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