コンピュータプログラミング

電子情報通信レクチャーシリーズ

コンピュータプログラミング

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出版社
コロナ社
著者名
電子情報通信学会 , 富樫敦
価格
3,630円(本体3,300円+税)
発行年月
2022年4月
判型
B5
ISBN
9784339018226

現在はプログラミング花盛りである.日本では,2020年度の小学校でのプログラミング教育必修化を皮切りに,中学校,そして高校教育でも必修化する.大学では,数理・データサイエンス・AI教育の強化から,文系理系問わずプログラミング教育を必修化する大学が増えてきた.

本書は,プログラミング教育にうってつけの教科書・演習書である.現在,AI・データサイエンスで一番利用され注目されているプログラミング言語Pythonを採用.執筆にあたり,問題解決を通して,課題の背後にある関連知識も身に付けながら,その解法をアルゴリズムとして思索し,プログラムによって実現するように心がけた.プログラミングの楽しさを引き出し,その素養を涵養できるように工夫した.

プログラミング言語の文法習得には多くの時間を要し,そのプロセスが長すぎると途中で挫折し,本来の目的が成就できない.そこで本書は,細かい文法やプログラミングの枝葉末節を余り気にせずに,味のある問題を解きながら,一気通貫でプログラミングを修得できるように工夫した.

以上の思いを抱いて,8章構成で「問題解決を通してプログラミングを楽しむ」を達成する.総本山8章では,最適化問題をプログラミングにより解決する.その際の重要な概念が,モジュール化,抽象化であり,その具現化であるオブジェクト指向の概念を7章で学ぶ.プログラムはデータ構造と制御フローから成り.2章~4章で修得できる.5章はループ構造,6章は関数である.付録ではPythonのデータ構造・主な関数を中心にまとめた.以下,各章のトピックスを列記する.

1章:探索問題,ソーティング,最短経路問題,最適化問題,計算可能関数
2章:数とf文字列,パッキング・アンパッキング,フェルマーの小定理,ラムダ式による無名関数定義,条件式による閏年判定,偽造硬貨・天秤問題,ユークリッドの互除法,不定方程式と最大公約数,二分法と黄金比,ビット演算による線形時間のじゃんけんプログラム
3章:関数のグラフと図的表現,素数判定,エラーと例外処理,アルゴリズム解析と計算量
4章:代入文の仕組み,参照渡し,データ型,基数による数の表現,選択・挿入ソート,文字列とたぬきの暗号,ツェラーの公式,アリとキリギリス,エラトステネスのふるい,グラフの到達可能性問題,ダイクストラの最短経路法,スタックによる逆ポーランド記法の評価,キューによるラウンドロビン・スケジューリング
5章:ニュートン・ラフソン法,数が作る美,内包表記と繰り返し
6章:関数と再帰,グローバル変数・局所変数,位置引数・キーワード引数・デフォルト値,補助関数,可変長引数,階乗関数,フィボナッチ数列,回文と数でも回文,再帰の効率化
7章:オブジェクト指向プログラミング,クラス定義,継承,イテレータの実装,カプセル化
8章:アルゴリズムと設計戦略,有名人の問題,線形探索,二分探索,貪欲法,動的計画法,コイン問題,ナップザック問題,バケツによる水くみ問題

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