本書では、企業内の正社員・非正社員の分業と秩序がどのように構築・維持され、変容したのかを、1950年代以降の正社員とパートタイマーの人事制度をめぐる労使交渉の分析と職務評価調査による小売・流通業の現状分析によって明らかにする。職務と賃金の序列をめぐる企業内の「公平観」や処遇格差の発生メカニズムを検討し、格差の「合理性」をめぐるこれまでの議論の枠組みを批判的に検討する。
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