「古武道」伝承の歴史人類学的研究

「古武道」伝承の歴史人類学的研究

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出版社
言叢社
著者名
足立賢二
価格
6,820円(本体6,200円+税)
発行年月
2022年3月
判型
A5
ISBN
9784862090874

◆「古武道とは何か」「伝承のほんとうの価値と力とは何か」
長年にわたる体験的観察と史資料の詳細な調査による伝承研究の書。

◆武道のルーツとしての古武道とは、“本来の日本人がもっていた行動様式・こころ・すぐれた身体技法を色濃くのこしている。” “先人の技をそのままに伝える。” “希少で保護すべき存在。” なのか?
幼少に武道師範の超人的エピソードに親しみ、その身体技法にあこがれて古武道修業を開始した筆者。そこで出合ったのは、先人の教えに自ら工夫・研鑽を重ね、他の武術流派の稽古をも積む、多くの古武道修行者たちだった。
従来の言説と実体験の乖離から、本格的に近代・前近代の史資料にあたる。直面したのは、かつての武術者たちの豊富な「語り」だった。その「語り」から見えてきたのは、現代における古武道の姿とは異なる、モノ(巻物)、ナマエ(武名)、ワザ(形・型)が一体となった「古武道」伝承のほんとうの姿であった。

◆近年、日本の「武道」は日本文化の代表的存在として政策的に活用されている。そして「武道のルーツ」とされる「古武道」については、「貴重な文化財である」との認識のもと、文化財保護法の指定に古武道の名称を加えようとする政治的な動きも観察できる。しかし、古武道の学術的研究は未だ発展途上にあり、「文化財指定すべき古武道とはいかなるものか」「そもそも古武道とは何か」について、体系的な議論は不足していると見なさざるをえない。古武道が将来的に文化財に指定されるか否かに関わらず、古武道の明確な定義や固有の特徴、その継承において重視されている要素を明らかにすることは、政策的見地のみならず、古武道の文化的展開にとって重要であると考える。
国の内外をとわず、古武道や武道、そして日本文化についての刺激的な疑問、より豊かな議論の礎を提供したい。

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