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世界でもいち早くテロ戦争を指摘し、
真のアフガン和平を信じ戦い続けたレジスタンスの英雄、マスード。
20年ぶりのタリバン復権で再びアフガニスタンは、テロの温床となるのか。
マスードが唯一心を許した友、長倉洋海がアフガニスタンの真相に迫る。
――安井浩美氏(共同通信社カブール支局通信員)推薦!
タリバンに抵抗し続けた英雄の思想と素顔
2021年8月、タリバンが首都カブールを制圧し、20年ぶりに権力を掌握した。暫定政権を発足させたが、アフガニスタンの人々は不安な日々を強いられている。
長い間、大国の侵略や周辺国の介入に蹂躙されてきた祖国アフガニスタンの自由と平和のために戦い続けた司令官アフマッド・シャー・マスード(1955-2001)。79年から10年間続いたソ連侵攻を撃退し、タリバンに最後まで抵抗したマスードは、9・11の2日前にジャーナリストを装ったアラブ人の自爆テロによって暗殺された。
フォトジャーナリストの著者は83年からマスードを取材し、彼が愛するアフガニスタンの国土を、人々を、子どもたちを撮り続け、親交を深めてきた。現在もマスードの息子や家族とつながり、アフガニスタンの学校の支援も続けている。
「マスードが生きていたら」という声がますます高まっている。諸外国の介入を排して、女性も含めた国民総選挙を実現しようとしたマスード。一方で異文化に関心をもち、イスラム社会と世界は共存できると信じて疑わなかった。昨年3月には、フランス・パリ市がマスードを讃えるため、シャンゼリゼ通りの小道に〈マスードの道〉と名付ける式典が行われた。
マスードが目指したこととは一体何だったのか。今振り返って見えてきた世界の構図とは。今もなお、人種や国境を超えて、多くの人を惹きつける彼の思想を、マスードが唯一心を許した友である著者が明かす。カブール撤退時、3千冊の蔵書を大切に持ち出した熱心な読者家であり、教育を重視した司令官の素顔にも惹かれる。
また、昨年の米軍撤退の背景とタリバンの狙い、その後の人権を無視したタリバンの暴力と女性への蛮行、外国人兵士が支えるタリバンの内実、タリバンと交渉を続けるマスードの息子アフマッド、SNSによる情報戦と支援の取り組みなど、現地に取材した最新報告を迫真の筆で綴る。我々が今後イスラムの国々や世界とどう向き合うべきかを考える上で示唆に富む。写真29点収録。
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