今まさに世界中で、「下から」の告発・実践が立ち現れる時代を私たちは生きている。その告発こそが、支配・被支配関係のなかの暴力や、社会内の矛盾と格差、差別の所在を浮き彫りにする。本書は、「下から」の視線で描かれた日本史・朝鮮史・中国史の論考から東アジア近現代史への再提起を行い、国家権力や支配層、知識人など「上から」の視点で描く歴史像とは違う、民衆の主体的契機を重視する歴史を描き出す。グローバル化した現代においてこそ、改めて民衆を主体に描き、かつ全体性を喪失しない、個別と全体の緊張関係を伴った歴史を構想し直す時なのではなかろうか。
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